本文へ移動

合志市の税理士 宮伸一税理士事務所のお役立ち情報

相続税・税務・会計に関するお役立ち情報を、分かりやすくお届けします。

熊本市の相続税申告の要否判定|確認手順と進め方

相続税・相続手続き

熊本市にお住まいのご家族が亡くなられた後、預貯金や不動産が分かっていても、相続税申告が必要かすぐには判断しにくいものです。課税価格の合計額と基礎控除額の関係を確かめるには、まず把握できている項目と、まだ確認していない項目を分けることが大切です。遺言書が見つかった場合も、その記載だけで財産債務の全体が確定したものとして扱わず、存在を確認していきます。

国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」は、おおよその要否を調べる入口ですが、申告書を作成するものではありません。入力前に確認待ちの項目を確かめ、判定結果だけで結論を固定しないことが重要です。この記事では、確認する項目と、税理士へ伝える情報を順に説明します。個別の申告要否や特例の適用は、実際の財産と分割内容を踏まえて確認します。

SECTION 01

熊本市でご家族が亡くなったら、申告要否を何から考える?

熊本市にお住まいのご家族が亡くなられた後、相続税申告が必要か分からないときは、手元で確認できた財産債務と、まだ確認できていない項目を分けるところから始めます。亡くなった方の書類に名前がある項目でも、現在の状況まで分かっているとは限りません。記載を見つけたことと、内容を確かめたことは区別しておくと、次に何を確認するかが明確になります。

分かっていることと、確認待ちのことを分ける

例えば、手元の資料で存在を確認できた項目、資料はあるものの内容を確かめたい項目、家族から聞いているだけの項目を分けて考えます。確認待ちの項目は推測で埋めず、何を、誰に、どの資料で確認する予定かを記録しておくと、後で見直す際に判断の前提をたどれます。熊本市にお住まいであることだけを理由に、財産の内容や相続税申告の要否を決めることはできません。

最初の段階で結論を急ぐより、比較に使う情報のうち、確かめられたものがどこまであるかを把握することが大切です。財産債務の内容や家族間での分け方に確認待ちの点があれば、その点を残したまま次の検討へ進み、後から判明した内容に合わせて見直します。

SECTION 02

課税価格の合計額と基礎控除額はどう比べる?

比較する金額と、比較後に残る確認事項

相続税申告の要否を考える際は、相続や遺贈で財産を取得した各人の課税価格を合計した「課税価格の合計額」を、遺産に係る基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)と比較します。各人の課税価格は、取得した財産の価額から、引き継いだ債務や負担した葬式費用を差し引くなどして計算するため、手元にある書類の金額を無条件に足したものとは一致しません。どの財産が相続税の対象になるかは国税庁ホームページの「No.4105 相続税がかかる財産」で、差し引ける債務は国税庁ホームページの「No.4126 相続財産から控除できる債務」で、差し引ける葬式費用は国税庁ホームページの「No.4129 相続財産から控除できる葬式費用」で確かめます。課税価格の合計額を基礎控除額と比較する相続税の計算の流れは、国税庁ホームページの「No.4152 相続税の計算」で確認できます。

課税価格の合計額が基礎控除額を超える場合、相続税の申告が必要となります。一方、小規模宅地等の特例などを適用して課税価格の合計額が基礎控除額以下となる場合は、相続税の申告が必要です。比較の結果だけを見て個別の申告要否を確定せず、分割内容に未確認の点がないかも分けて確かめてください。

例えば、財産の情報は集まっていても、誰が何を取得するかを確認中なら、金額の比較と分割内容の確認は別の作業として残ります。現時点で比較に使った情報と、後から確かめる情報を区別しておけば、入力による概算判定を利用するときにも、結果がどの前提に基づくかを見失いにくくなります。

参照先(申告要否の比較関係を確かめる):国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」/(課税価格の合計額と基礎控除額を比較する相続税の計算の流れを確かめる):国税庁ホームページの「No.4152 相続税の計算」

SECTION 03

申告要否判定コーナーの結果は何を示す?

国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」は、相続財産の金額などを入力し、相続税申告のおおよその要否を判定するためのものです。手元で確認した内容を入力すれば、その内容を前提とした概算を確かめられます。ただし、入力時点で財産や分割内容に確認待ちの点があれば、判定結果を最終的な結論として扱うことはできません。

判定結果と申告書は別のもの

このコーナーでは、相続税の申告書は作成できません。結果を見た後も、入力した金額が何を基にしたものか、確認待ちの項目を含んでいないかを振り返る必要があります。結果が想定と異なる場合も、直ちにどちらかを正しいと決めるのではなく、入力の前提となった情報から確かめ直します。

家族から聞いた金額と書類で確かめた金額が混在している場合は、その違いが分かるようにしておくと、後から内容を確認し直せます。コーナーの役割は入力内容に基づく概算判定であり、申告書作成の代わりではないという違いを押さえたうえで利用します。

参照先(入力結果が概算の判定であることを確かめる。/概算判定と申告書作成の違いを確かめる。):国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」

SECTION 04

入力を始める前に利用対象をどこで確かめる?

相続税申告の要否を入力で確かめようとするときは、金額を入力する前に、自分がコーナーの利用対象に当たるかを確認します。国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」には、判定を始める前に読む「ご利用ガイド」と「ご利用になれない方」の案内があります。まずこれらを読み、利用できるかを確かめてから入力に進みます。

対象を確かめてから入力に進む

「ご利用になれない方」に当たるかどうかは、案内の具体的な記載とご自身の状況を照らして確認してください。案内の見出しだけから対象者の範囲を推測したり、似た事情なら利用できると判断したりせず、利用時に掲載されている説明を読みます。該当するか分からない点は、その事情を確認待ちとして残しておくと、入力を進めてよいか確かめる際に伝えやすくなります。

利用対象の確認と、入力する財産債務の内容の確認は別です。案内を読んで利用できると分かっても、入力の前提となる項目が未確認のままなら、その内容まで確かめられたことにはなりません。次に、手元にある関係資料と確認待ちの資料を分けて見ていきます。

参照先(入力を始める前に利用対象を確認する入口を確かめる。):国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」

SECTION 05

相続人や分割の状況はどの資料で確かめる?

書類の有無と、分割状況の確認を分ける

相続人や分割の状況を整理するときは、遺言書、戸籍の謄本等、遺産分割協議書について、手元にあるものと確認待ちのものを分けます。例えば、国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」には、これらの書類を確認する項目があります。相続人全員について戸籍を確認する際は、戸籍謄本がそろっているかも確かめます。

遺言書が見つかった場合でも、そこに書かれた財産が現在も存在するか、記載されていない財産債務がないかは別に確認します。また、遺産分割協議書が手元にない場合は、その事実と分割状況の確認待ちを区別しておきます。書類を見つけたことだけで、誰が相続人か、分割にどのような効力があるかを決めつけないことが大切です。

チェックシートを使う際は、掲載されている対象年と相続開始年の対応を確認し、国税庁ホームページの「相続税」に掲載された対象年に合う様式を確かめてください。そこに挙がる書類がすべてのケースで必要と決まるわけではありません。手元にない資料は、何を確認するために必要かを整理したうえで、個別の状況に応じて確かめます。

参照先(関係者と分割状況に関する資料の確認項目を確かめる。):国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」

SECTION 06

不動産は所在地と共有状況をどう確認する?

不動産については、普段目にする所在地のものだけで確認を終えず、所在する市区町村と登記・共有の状況を分けて見ます。例えば、国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」には、未登記不動産、共有不動産、他の市区町村に所在する不動産の確認項目があります。熊本市にお住まいの方でも、市外にある不動産がないかを確認する視点を持てます。

所在地と状態を別々に確かめる

不動産ごとに確認待ちの内容を分けておくと、何を確かめる必要があるか整理しやすくなります。

  • 所在地について、熊本市内のもの以外にも心当たりがないか。
  • 未登記のものや共有になっているものがないか。
  • 手元の資料で確認できた内容と、まだ確認できていない内容はどれか。

チェックシートに項目があるからといって、ご家族に該当する不動産があるとは限りません。所在地や共有状況を確認することと、評価額や誰に帰属するかを判断することも別です。資料から読み取れない点は推測せずに残し、対象年に合うチェックシートを確かめながら、次の財産債務の確認へ進めます。

参照先(見落としやすい不動産の確認項目を確かめる。):国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」

SECTION 07

事業や農業に関係する財産は確認対象に入っている?

不動産を確認した後は、亡くなった方が事業や農業を営んでいたかも振り返ってください。家計で使う口座や自宅の書類だけを見て確認を終えると、事業・農業に関係する財産を見落とすおそれがあります。例えば、国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」には、事業用財産または農業用財産の計上漏れを確かめる項目があります。

該当しそうな項目があれば、資産・負債の残高表や所得税の青色申告決算書・収支内訳書など、手元にある資料を確かめる手がかりにできます。ただし、屋号付き口座という名称だけで事業用の資金と決めたり、残高の全額が亡くなった方に帰属すると決めたりはできません。生活費や事業以外の収入が混在していないか、実際の入出金も見ながら、分からない部分を残しておきます。

事業や農業に関わるものが見つからない場合も、資料を確認した範囲と、まだ確かめていない範囲は分けて考えます。チェックシートの項目は見落としを探す入口であり、それだけで個々の財産の帰属や金額が確定するわけではありません。

参照先(事業・農業に関係する財産の確認項目を確かめる。):国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」

SECTION 08

財産債務に不明な項目が残ったらどう扱う?

財産債務を調べる途中で、存在は分かっていても金額が分からない項目や、そもそも有無を確かめられていない項目が残ることがあります。そのときは、確認できた内容と確認待ちの内容を分け、確認待ちの項目については何を見れば確かめられるかも記録しておくと、次に調べることが明確になります。

例えば、項目ごとに次の違いを残しておきます。

  • 財産債務の存在と金額を、手元の資料で確認できたもの
  • 存在は分かるが、金額や帰属の確認が残るもの
  • 家族から話は聞いたものの、資料や確認先をまだ探しているもの

金額が空白だからといって推測で埋め、その数字を相続税申告の要否を判断する確定値として扱うのは避けます。後から資料が見つかったときに何が変わったか分かるよう、確認待ちの項目には確認先と確認予定も添えておくとよいでしょう。財産だけでなく債務にも同じように未確認の点がないか見直し、確認できた範囲を保ったまま次の資料確認へ進みます。

SECTION 09

概算判定の後、申告準備はどこで確かめる?

国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」は、相続財産の金額などを入力して、相続税申告のおおよその要否を確かめるためのものです。入力結果は申告書ではなく、同コーナーで相続税の申告書を作成することもできません。確認待ちの点が残っているなら、入力時点の結果と、申告の準備が整った状態での判断を同じものとして扱わないことが大切です。

申告準備の資料は掲載元と対象年を確認

申告書の作成に向けた準備では、国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」で、必要な書類と対象年を確認します。掲載中の版が手元で見ているPDFと同じ対象年に対応するか、利用時に確かめてください。

例えば、チェックシートには遺言書、戸籍の謄本等、遺産分割協議書を確認する項目があります。ただし、挙がっている書類が一律にすべて必要という意味ではありません。手元にあるものと、分割状況に照らして確認が残るものを区別すると、概算判定の後に何を調べるか考えやすくなります。

参照先(入力結果が概算の判定であることを確かめる。):国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」

参照先(申告のしかたと対象年を確認する資料の所在を確かめる。/チェックシートの掲載元と対象年の確認先を確かめる。):国税庁ホームページの「相続税」

参照先(関係者と分割状況に関する資料の確認項目を確かめる。):国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」

SECTION 10

遺産が未分割なら、どの書類を確認する?

分割が済んでいない財産があるときは、国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」で、未分割の場合に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付しているか確認する項目を確かめます。

申告期限までに分割されていない財産については、当初の申告で、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減の適用を受けることはできません。申告書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付して提出しておき、申告期限から3年以内に分割された場合には、分割が行われた日の翌日から4か月以内に更正の請求を行って、これらの特例の適用を受けることができます。申告期限の翌日から3年を経過する日に相続等に関する訴えが提起されているなど、未分割に一定のやむを得ない事情がある場合は、3年を経過する日の翌日から2か月を経過する日までに「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」を所轄税務署長へ提出し、承認を受けてください。また、小規模宅地等の特例などを適用して課税価格の合計額が基礎控除額以下となる場合でも、原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月目の日までに、相続税の申告をする必要があります。各特例の要件は国税庁ホームページの「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)」と国税庁ホームページの「No.4158 配偶者の税額の軽減」で、手続は国税庁ホームページの「No.4208 相続財産が分割されていないときの申告」で確かめてください。

参照先(未分割の場合に確認する書類の項目を確かめる):国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」/(分割見込書を添付した申告と、分割後の更正の請求を確かめる):国税庁ホームページの「No.4208 相続財産が分割されていないときの申告」/(基礎控除額以下となる場合の申告を確かめる):国税庁ホームページの「相続税の申告のしかた」

SECTION 11

相続税申告の相談では何を伝える?

熊本県内で相続税申告について相談を考えている方は、最初から財産債務の金額をすべて確定させる必要はありません。亡くなった方について手元の資料から分かったことと、まだ確認できていない項目を分けて伝えると、何から確かめるかを相談しやすくなります。分割が済んでいない財産があれば、その状況も併せて伝えてください。

手元で分かる範囲から、申告準備の相談へ

宮伸一税理士事務所は、熊本県内を対象地域とし、相続税申告を取扱領域としています。相談の際は、確認済みの財産債務、確認待ちの項目、手元にある資料を知らせ、相続税申告の要否を考えるために何を先に確かめるかを一緒に整理できます。個別案件への対応可否や案内できる範囲は、事情を伝えた上で確認してください。ご連絡の際は、宮伸一税理士事務所の問い合わせページからお願いします。

SECTION 12

申告不要と決める前に何を確かめ直す?

相続税申告の要否を考える際は、確認できた財産から控除できる債務や葬式費用を差し引くなどして各人の課税価格を計算し、その合計額を、法定相続人の数によって決まる遺産に係る基礎控除額と比べます。課税価格の合計額が基礎控除額を超える場合は、相続税の申告が必要となります。一方、小規模宅地等の特例などを適用して基礎控除額以下となる場合は申告が必要なため、それだけで結論を出さないでください。

見直すときは、財産債務のうち金額や帰属を確認できていない項目がないか、分割内容について何が決まり何が残っているかを分けて確かめます。確認待ちの項目を推測で埋めたままでは、入力結果を個別の結論として扱えません。国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」は、相続財産の金額などからおおよその要否を判定するものであり、申告書を作成するものではありません。

基礎控除額以下になりそうだと感じても、確認が残る項目や分割内容による違いを確かめてから判断することが大切です。概算判定で分かる範囲と、申告準備のために確認すべき範囲を混同せず、手元で確かめられた事実を基に相続税申告の要否を検討してください。

参照先(申告要否の比較関係を確かめる。/入力結果が概算の判定であることを確かめる。/概算判定と申告書作成の違いを確かめる。):国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」

FAQ

よくある質問

判定コーナーで結果が出れば、申告書も完成しますか?

いいえ。国税庁ホームページの「相続税の申告要否判定コーナー」は、おおよその要否を判定するもので、申告書は作成しません。申告準備を進める場合は、国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」も確認してください。

基礎控除額を超えなければ、申告しなくてよいですか?

現時点では判断できません。小規模宅地等の特例などを適用して課税価格の合計額が基礎控除額以下となる場合は、申告が必要です。財産債務と分割内容について、確認できたことと未確認のことを分けて確かめてください。

申告準備で、遺言書や戸籍以外に不動産も確認した方がよいですか?

はい。不動産がある場合、国税庁ホームページの「相続税の申告のためのチェックシート」には、未登記・共有・他の市区町村に所在する不動産の確認項目があります。手元の資料で分かる項目を確かめ、所在や状況が不明なものは確認待ちとして分けてください。

運営者

宮伸一税理士事務所