本文へ移動

合志市の税理士 宮伸一税理士事務所のお役立ち情報

相続税・税務・会計に関するお役立ち情報を、分かりやすくお届けします。

山鹿市の年末調整の準備|毎月確認したい項目

法人・個人事業主の税務

山鹿市で従業員の給与事務を担う法人や個人事業主にとって、年末調整の準備は年末に書類を集めるだけではありません。毎月の給与について、いつ支払うことが確定したか、従業員の入退社などに変化があったかを記録しておくと、後から確認すべき点を見つけやすくなります。未払いの給与や中途入社者の前職分は、単に入金日や現在の勤務先の記録だけで扱いを決めないことが重要です。

この記事では、毎月の確認を「給与」「人」「書類」「確認待ち」に分け、年末調整の対象となる人と給与を判断するための準備を設計します。令和8年分の様式や見直し事項は、国税庁ホームページの「年末調整がよくわかるページ(令和8年分)」で確認します。個別の控除額や税額をここで決めず、資料がそろっていない事項は確認先とともに残す構成です。

SECTION 01

年末調整の準備を毎月行う理由

月次記録は年末の精算に備えるもの

山鹿市で従業員の給与事務を担当する法人・個人事業主にとって、毎月の記録は令和8年分の年末調整に備える手がかりです。年末調整では、毎月の給与等から源泉徴収した所得税と復興特別所得税の合計額と、その人が年間に納めるべき額との差額を精算します。月次の段階で年間の税額を確定するための作業ではありません。

給与を支払った月ごとの源泉徴収記録を後からたどれるようにしておくと、年末に従業員ごとの記録を確かめやすくなります。まずは記録がそろっているか、確認できていない月があるかを分けておきます。国税庁ホームページの「No.2665 年末調整の対象となる人」を踏まえ、精算の前提となる記録を継続して整理することが大切です。

参照先:国税庁ホームページの「No.2665 年末調整の対象となる人」

SECTION 02

扶養控除等(異動)申告書の受領状況

年末調整の対象となるのは、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を年末調整を行う日までに提出している一定の人です。提出があれば全員を対象にできるわけではありません。毎月の給与事務では、従業員ごとに提出済み、未提出、受け取ったが内容を確認中、という状況を区別しておくと、年末に何を確かめる必要があるか見通せます。

例えば、申告書を受け取った記憶はあっても提出時期を確かめられない場合、提出済みと決めつけず、受領状況の確認待ちとしておきます。未提出の人についても、年末調整を行う日までの提出状況を確認する必要があります。給与記録と申告書の状況を従業員ごとに対応させ、資料で確認できたことと、本人への確認が残ることを分けておきます。

国税庁ホームページの「No.2665 年末調整の対象となる人」では、申告書の提出に加え、年末調整を行う時期に応じた対象者が示されています。受領状況だけを結論にせず、次に勤務期間などを確かめられるようにしておくことが、従業員ごとの判定につながります。

参照先:国税庁ホームページの「No.2665 年末調整の対象となる人」

SECTION 03

年末まで勤務する従業員の確認

年末在籍と除外事由を分けて確かめる

12月に年末調整を行う場合、1年を通じて勤務している人や、年の中途で就職して年末まで勤務している人が対象者の区分に入ります。途中入社の従業員については、入社時期だけで判断せず、年末までの勤務状況を確かめます。月ごとに在籍状況を追える記録があれば、年末に誰の勤務期間を確認する必要があるかを把握しやすくなります。

ただし、勤務期間が該当しても、年間に支払うべきことが確定した給与の総額が2,000万円を超える人や、災害減免法の規定による源泉徴収の徴収猶予・還付を受けた人は除かれます。在籍しているという事実だけで対象とせず、こうした除外事由についても資料と照らして確認します。

国税庁ホームページの「No.2665 年末調整の対象となる人」で12月の対象者区分を確かめながら、従業員ごとに勤務期間と除外事由の確認状況を分けて整理します。月次には最終的な対象者を固定せず、年末時点で確かめる項目を残しておくことが重要です。

参照先:国税庁ホームページの「No.2665 年末調整の対象となる人」

SECTION 04

中途退職者を一律に処理しない

退職の事情とその後の見込みを残す

年の中途で退職した人は、全員を年末調整の対象または対象外として一律に扱えません。国税庁ホームページの「No.2665 年末調整の対象となる人」には、年の中途で年末調整を行う対象者の類型として、死亡による退職や、著しい心身の障害による退職などが示されています。退職という事実だけで処理を決めないことが出発点です。

月次の記録では、いつ退職したかに加え、退職理由と退職後に給与を受け取る見込みについて、確認できたことと確認待ちのことを分けます。例えば、著しい心身の障害による退職でも、退職後に再就職して給与を受け取る見込みがある人は、示された類型から除かれます。本人に確認が必要な項目を推測で埋めないことが大切です。

また、12月に支給されるべき給与等を受け取った後の退職も、示された類型の一つです。退職日と給与を受け取った時期を混同せず、それぞれ確認します。理由や時期が未確認なら確認先と確認予定を記録し、個々の事情を確かめてから対象者を判断できる状態にしておきます。

参照先:国税庁ホームページの「No.2665 年末調整の対象となる人」

SECTION 05

毎月の給与は支払確定時期を確認する

従業員ごとの状況に続いて、給与がどの年の年末調整に関わるかを確かめます。令和8年分については、その年の1月1日から12月31日までに支払うことが確定した給与が対象です。毎月の振込日だけを見るのではなく、給与がいつ支払われることに確定したかを確認できるようにしておくと、年をまたぐ支払いを整理する際の手がかりになります。

例えば、年末近くの給与について支払いの時期だけが記録されていると、どの年に支払うことが確定したかを後から確かめる必要が生じます。月次には支払った事実と確定時期について確認できる資料を区別し、確定時期が分からなければ確認待ちとして残します。支払日から帰属年を推測して決めるのではなく、資料に基づいて確かめます。

なお、年の中途で死亡により退職した人などは、対象となる期間がその退職等の時までとなります。通常の年末までの期間をそのまま当てはめず、退職等の時期を確認します。国税庁ホームページの「No.2668 年末調整の対象となる給与」を確認先に、給与の確定時期と対象期間を分けて整理します。

参照先:国税庁ホームページの「No.2668 年末調整の対象となる給与」

SECTION 06

当年に確定した未払給与

未払いかどうかより確定した年を確認

令和8年中に支払うことが確定した給与なら、年末時点で未払いであっても、その年の年末調整の対象となります。年末にまだ振り込んでいないという理由だけで、当年分の給与から外すことはできません。未払給与があるときは、入金や振込の有無とは別に、その給与がいつ支払うことに確定したものかを確かめます。

月次の給与記録を見直す際は、未払いとなっている給与について、支払うことが確定した時期を確認できる資料があるかを整理します。時期を確認できないものは当年分と決めつけず、何を確認するか、誰に確認するかを残しておきます。これにより、年末には支払状況と給与の帰属年を混同せずに検討できます。

国税庁ホームページの「No.2668 年末調整の対象となる給与」では、実際の支払いの有無にかかわらず、その年に支払うことが確定した未払給与を対象としています。一方、前年からの未払分を今年支払った場合には、支払った年の年末調整の対象となる給与には含まれません。両者を分ける基準は支払った年ではなく、支払うことが確定した年です。

参照先:国税庁ホームページの「No.2668 年末調整の対象となる給与」

SECTION 07

前年からの未払給与を区別する

前年からの未払給与を区別する

給与を今年振り込んだというだけで、今年の年末調整の対象に入れるとは限りません。前年に未払となっていた給与を今年支払った場合、その給与は今年の年末調整の対象給与には含まれません。支払日だけで給与をまとめると、前年分と今年分を混同してしまいます。

例えば、前年分の給与に支払遅れがあり、今年の通常の給与と近い時期に振り込んだ場合は、それぞれを区別して記録します。給与の記録を確認するときは、振込日だけでなく、どの年の給与として支払うことが確定したものかを確かめておくと、年末に対象給与を整理しやすくなります。

月ごとの記録で区別がつかない支払いは、対象年を推測で決めず、給与が確定した時期を確認待ちとして残します。国税庁ホームページの「No.2668 年末調整の対象となる給与」も確認先になります。同じ勤務先での年の区別をつけた後は、中途入社者について前職の給与を含める条件を別に確認します。

参照先:国税庁ホームページの「No.2668 年末調整の対象となる給与」

SECTION 08

中途入社者の前職での申告状況

中途入社者の前職での申告状況

年の途中で入社した従業員に前職の給与がある場合、自社で支払った給与だけを見て年末調整の対象を決めることはできません。前職に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出していた人は、前職の給与も含めて年末調整をします。まず、その提出状況を本人に確認することが判断の入口です。

入社時に前職の有無を聞いていても、申告書を前職に提出したかどうかまで確認できているとは限りません。前職があったことと、前職給与を含める条件が確認できたことは分けて整理します。提出状況が不明なら、本人に確認する項目として残し、前職給与を含めるかを先に決めないようにします。

国税庁ホームページの「No.2668 年末調整の対象となる給与」で、前職の申告書提出を条件とする取扱いを確認できます。提出していたことが分かった場合も、聞き取った給与額だけで年末調整を進めるのではなく、次に前職の給与額と源泉徴収税額を裏付ける資料があるかを確かめます。

参照先:国税庁ホームページの「No.2668 年末調整の対象となる給与」

SECTION 09

前職の源泉徴収票が届いていないとき

前職の源泉徴収票が届いていないとき

前職の給与を含めて年末調整をする場合、前職が支払った給与額や源泉徴収税額などは源泉徴収票で確認します。本人から金額を聞いていても、源泉徴収票が届いていなければ、確認が済んだものとして扱わないことが大切です。中途入社者について、前職分を含める条件と資料の有無を分けて確認します。

前職の源泉徴収票が未提出なら、本人に速やかな提出を求め、届いていないことを確認待ちとして記録します。提出を依頼したかどうかと、実際に票で金額を確認できたかどうかは別です。月次の記録には未回収の資料を残し、届いた時点で前職の給与額などを確かめられるようにします。

国税庁ホームページの「No.2668 年末調整の対象となる給与」では、前職分について源泉徴収票で確認できないときは年末調整を行えないとされています。資料がない段階で金額を補ったり、判断を済ませたりせず、回収状況を確認してください。前職分の確認とあわせて、使用する当年分の資料も確かめます。

参照先:国税庁ホームページの「No.2668 年末調整の対象となる給与」

SECTION 10

令和8年分の様式と変更点

令和8年分の様式と変更点

従業員から集める情報や給与の対象年を整理したら、年末調整に使う資料が令和8年分に対応しているかを確認します。前年に使った様式や説明をそのまま引き継ぐと、当年分の案内との差を見落とすおそれがあります。書類を集める前に、担当者が参照する資料の年分を確かめておくと整理しやすくなります。

国税庁ホームページの「年末調整がよくわかるページ(令和8年分)」では、手順を解説する資料や必要な様式を確認できます。同ページには、前年と比べた見直しとして基礎控除の引上げなども掲げられています。ただし、見直しの名称だけから、個々の従業員にどう当てはまるかは決められません。

前年の資料を手元に残している場合は、令和8年分の資料と混同しないよう年分を確かめ、変更点を確認待ちの項目として整理します。従業員ごとの情報が足りないところは、適用や金額を推測せず、必要な事実と書類を確認する順番を考えます。相談する際にも、参照した年分と不足資料を伝えられる状態にしておきます。

参照先:国税庁ホームページの「年末調整がよくわかるページ(令和8年分)」

SECTION 11

年末調整の相談前に伝えたい給与記録と未回収資料

年末調整の相談前に伝えたい給与記録と未回収資料

熊本県内で給与事務を担う法人・個人事業主が年末調整について相談する際は、まず確認済みの情報と、まだ確認できていない情報を分けて伝えると、何から確かめるかを話し合いやすくなります。手元の給与記録は対象年が分かるように整理し、従業員から受け取った申告書と未回収の書類も区別しておきます。

中途入社者については、前職での申告書提出状況と、前職の源泉徴収票が届いているかを分けて伝えます。分からない点を埋めてから相談する必要はなく、確認待ちの項目と、本人に確認する予定も添えるとよいでしょう。事務所には、そろった資料と不足資料を踏まえ、年末調整に向けて何を先に確認するかを相談できます。

宮伸一税理士事務所は熊本県内を対象地域とし、法人・個人事業主の顧問、決算申告・確定申告、年末調整を取扱領域としています。個別に案内できる範囲は資料を確認したうえで相談することになります。山鹿市の事業者の方も、ご連絡の際は、宮伸一税理士事務所の問い合わせページからお願いします。

SECTION 12

年末に向けて判断を保留すべき項目

年末に向けて判断を保留すべき項目

毎月の給与記録を整理する目的は、その場で年末調整の結論を出すことではありません。従業員ごとの情報、給与がどの年に属するか、判断に使う書類がそろっているかを分けて見ていくことが大切です。事実が足りないまま対象給与や控除の扱いを決めず、年末に資料を照らして判断できる状態を目指します。

例えば、人については中途入社者の前職での申告状況、給与については未払分の対象年、書類については前職の源泉徴収票の受領状況が確認待ちになり得ます。分からない項目ごとに、従業員に聞くのか、給与記録を確かめるのかといった確認先と、いつ確認する予定かを残しておきます。推測した内容で記録を埋める必要はありません。

年末が近づいたら、確認済みの事実と残っている項目を見直し、必要な資料の回収状況を確かめます。確認待ちが残るものは、どの事実が不足しているかを明らかにしたまま扱い、税額や控除の適用を先に断定しないことが重要です。対象者、未払給与、前職資料のそれぞれについて、資料がそろってから判断します。

FAQ

よくある質問

扶養控除等(異動)申告書を出していれば、全員が年末調整の対象ですか。

いいえ。提出は確認事項の一つですが、年末調整の対象となる一定の人に該当するか、勤務状況や除外事由も確認します。

年内に支払うことが確定した未払給与は、今年の年末調整から外しますか。

いいえ。その年に支払うことが確定した未払給与は、実際に未払いでもその年の対象です。前年に未払となった給与を今年支払った場合とは区別します。

中途入社者の前職の源泉徴収票が未提出でも、前職給与を含めて年末調整できますか。

いいえ。前職給与を含める場合、給与額や源泉徴収税額などを源泉徴収票で確認できなければ、年末調整は行えません。

監修者

宮伸一税理士事務所