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合志市の税理士 宮伸一税理士事務所のお役立ち情報

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熊本の私道部分の土地評価|確認手順と進め方

相続税・相続手続き

熊本県内にお住まいのご家族が亡くなられた後、相続する土地に「私道」と呼ばれる部分があると、ほかの宅地と同じように評価するのか迷うことがあります。相続税の計算に用いる土地の評価では、不特定多数の人が通る道なのか、特定の人が通る道なのかによって取扱いが異なります。まずは土地の呼び名ではなく、実際の通行状況を確かめることが大切です。

さらに、隣接する宅地への専用通路は、道の形をしていても私道としての評価とは扱いが異なります。私道として評価する場合にも、路線価方式と倍率方式では確かめる数値が変わり、特定路線価が設定されている場合の計算方法も示されています。通行者、土地の使われ方、評価に用いる数値を分けて確認し、相続税申告にどう反映するかを考えます。

SECTION 01

土地に道があるとき、最初に何を見分ける?

相続した土地に道のような部分があると、「私道だから評価額を下げられるのか」と気になるかもしれません。相続税の計算に用いる土地評価では、私道という呼び名だけで取扱いは決まりません。まず、その部分が誰の通行に供されているかを見分けます。

道の形より、通行する人に目を向ける

国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」では、不特定多数の者の通行に供する通り抜け道路のようなものと、もっぱら特定の者の通行に供する袋小路のようなものを分けています。「通り抜けられそう」「行き止まりに見える」という外形は考える手掛かりになりますが、対象地で実際に誰が通っているか、通り抜けられるかはまだ確認できていません。名称や見た目から評価区分を確定せず、通行状況を先に確かめる必要があります。

参照先(通行者の違いによる私道の区別を確認できます。):国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」

SECTION 02

不特定多数が通る道の価額はどう扱う?

相続税の計算に用いる私道の評価では、不特定多数の者の通行の用に供する私道の価額は評価しません。国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」は、通り抜け道路をその例に挙げています。ここでの判断点は、単に道の両端が開いているように見えることではなく、不特定多数の者の通行に供されているかどうかです。

「通り抜け道路のように見える」と「不特定多数が通る」は分ける

相続した土地の一部が道になっていても、現地の通行者や利用状況を確かめる前に「価額を評価しない」と決めることはできません。通り抜けの可否だけでなく、実際には特定の人だけの通行に供されていないかが区分の分かれ目です。不特定多数の者が通る場合の取扱いを、袋小路のようにもっぱら特定の者が通る道へ広げないようにします。

参照先(通行者の違いによる私道の区別を確認できます。/不特定多数の者が通る私道の評価上の取扱いを確認できます。):国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」

SECTION 03

特定の人が使う道は評価対象になる?

道のような部分が、もっぱら特定の者の通行の用に供されている場合は、相続税の計算に用いる私道の評価対象となる宅地に該当します。国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」では、袋小路のような行き止まり道路を例にしています。不特定多数の者の通行に供する道とは、評価上の取扱いが異なります。

行き止まりの形だけでは決めない

たとえば、道に接する土地の利用者が限られているように見えても、誰がその部分を通っているかは対象地ごとに確かめる必要があります。また、特定の人が使う道と、隣接する宅地へ行くために専用利用する通路とは、同じものとして直ちに扱えません。対象地が隣接宅地への専用通路に当たるかは、通行者による区分とは分けて確認します。

参照先(評価対象となる私道の通行状況を確認できます。):国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」

SECTION 04

私道として評価する場合、何を基に割合を掛ける?

私道として評価する宅地に該当する場合、まずその宅地を私道でないものとして評価した価額を求めます。その価額の30パーセント相当額が私道の評価額です。国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」では、基礎となる価額を路線価方式または倍率方式で求めるとしています。道の部分について、根拠となる価額を確かめずに割合だけを掛ける計算ではありません。

30パーセントを掛ける前に基礎となる価額を確認する

対象地については、路線価方式と倍率方式のどちらで基礎額を求めるか、まだ確定していません。倍率地域で固定資産税評価額に私道であることが考慮されている場合には、基礎額の求め方にも条件があります。また、隣接宅地への専用通路となる路地状敷地は、私道としての評価とは区別します。先に評価対象の範囲を確かめ、そのうえで方式と基礎額を確認する順序が大切です。

参照先(評価対象となる私道の基本的な評価割合と基礎額を確認できます。):国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」

SECTION 05

路線価を使うとき、どの要素が算式に入る?

国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」が示す、路線価を用いる私道の算式は「正面路線価×奥行価格補正率×間口狭小補正率×奥行長大補正率×0.3×地積」です。正面路線価だけで私道の価額が出るわけではなく、補正率と地積も算式に入ります。対象地の路線価や各補正率は確定していないため、この算式を示すだけで個別の評価額を決めることはできません。

算式の各要素を混同しない

算式を確認するときは、路線価に続く三つの補正率、私道の評価割合を表す0.3、対象部分の地積をそれぞれ区別して見ます。数字を一つ置けば残りも決まるという関係ではないため、未確認の要素を推測で補って計算を進めないことが重要です。これは路線価を用いた算式の説明であり、倍率地域の計算や、私道に特定路線価が設定されている場合の取扱いとは分けて考えます。

参照先(路線価を用いる私道評価の算式に含まれる要素を確認できます。):国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」

SECTION 06

倍率地域では固定資産税評価額の何を確かめる?

対象の私道が倍率地域にあり、固定資産税評価額が私道であることを考慮して付されている場合には、その評価額へそのまま倍率を掛けて30パーセント相当額を求めるわけではありません。国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」では、宅地を私道でないものとした固定資産税評価額に倍率を乗じ、その価額の30パーセント相当額で評価するとしています。これは、私道として評価する宅地について、二つの条件を満たす場合の計算です。

固定資産税評価額に私道の事情が織り込まれているか

熊本県内の対象地が倍率地域にあるか、付されている固定資産税評価額に私道であることが考慮されているかは未確認です。評価額が記されているというだけで、その額が私道でないものとした額なのか、私道の事情を反映した額なのかは決められません。まず地域と評価額の付され方をそれぞれ確かめ、条件が確認できない段階では、この条件付きの基礎額を当てはめないようにします。

参照先(倍率地域で私道の事情が固定資産税評価額に反映されている場合の計算を確認できます。):国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」

SECTION 07

特定路線価が付いた私道ならどう計算できる?

私道の評価を考える際、その私道に特定路線価が設定されている場合は、設定された特定路線価に0.3と地積を掛けて評価しても差し支えありません。計算式は「特定路線価×0.3×地積」です。

対象地に特定路線価が設定されているかは、まだ分かっていません。道路の形をしていることや、隣接する土地の価額が分かることだけで、この算式を選ぶことはできません。まず対象の私道について設定の有無を確かめ、設定されていなければ、この算式を当てはめないようにします。

参照先(特定路線価が設定された私道の評価方法を確認できます。):国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」

SECTION 08

隣接宅地への専用通路は私道として評価する?

専用通路なら隣接宅地と一体で考える

隣接する宅地へ入るための通路として専用利用している路地状敷地は、私道として別に評価せず、隣接宅地とともに1画地の宅地として評価します。道のように細長く見える土地でも、隣接宅地とどう使われているかによって評価の捉え方が変わるため、外見だけで私道の計算に進まないことが大切です。

例えば、通路状の部分が見つかったときは、どの宅地への通路として使われているのか、その宅地だけのために利用されているのかを分けて確かめます。通路状という形だけでは専用利用とは決まりません。隣接宅地との使われ方が確認できない段階では、私道として別に評価するか、隣接宅地と一体で評価するかを決めずにおきます。

参照先(専用通路となる路地状敷地を隣接宅地と一体で評価する取扱いを確認できます。):国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」

SECTION 09

通行の実態がはっきりしない場合、何から確かめる?

通れる人と、宅地への使われ方を分けて確認

相続税・贈与税の財産評価では、私道について、不特定多数の人の通行に供されるものと、もっぱら特定の人の通行に供されるものを区別します。ただし、対象地を実際に誰が通っているか、通り抜けできるかは未確認です。道路の呼び名や形から一方に決めず、確認できた利用状況と、まだ分からない点を分けておきます。

対象地については、次の点をそれぞれ確かめます。

  • 実際に通っている人について、確認できていることと未確認のこと
  • 通り抜けの可否について、確認できていることと未確認のこと
  • 隣接宅地への通路として専用利用されているか、その使われ方について確認できていることと未確認のこと

通行する人の範囲を確かめることと、隣接宅地への専用通路かを確かめることは、同じ判断ではありません。また、通行状況が分かっても、それだけで所有権や通行権などの法的な結論は出せません。利用実態がはっきりしない点は推測で埋めず、何を確認する必要があるかを残しておきます。

参照先(通行者の違いによる私道の区別を確認できます。/専用通路となる路地状敷地を隣接宅地と一体で評価する取扱いを確認できます。):国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」

SECTION 10

私道の評価額は相続税の計算のどこにつながる?

私道の評価額を考えることと、相続税の計算で財産を取得した人ごとの課税価格を求めることは、別の段階です。相続税の一般的な計算では、まず財産を取得した人ごとに課税価格を計算します。土地の評価を検討している途中で、その土地の価額だけを相続税額と取り違えないようにします。

対象地については、評価区分も価額もまだ確定していません。そのため、対象地の評価を検討する段階と、各人の課税価格を計算する段階を区別して考える必要があります。私道と思われる部分の価額が分からないまま、この段階だけで相続税申告の要否や税額を確定することはできません。

参照先(相続税の計算で各人の課税価格を求める段階を確認できます。):国税庁ホームページの「No.4152 相続税の計算」

SECTION 11

私道の価額に相続税の税率を直接掛ける?

税率を掛けるのは法定相続分に応ずる取得金額

私道の評価額に相続税の税率を直接掛けて、相続税額を求めるわけではありません。相続税の計算では、まず財産を取得した人ごとに課税価格を計算します。この段階は、私道を含む土地の評価額をそのまま税率の適用対象にする段階とは異なります。

相続税の総額を求める際には、正味の遺産額から基礎控除額を差し引いた課税遺産総額を、法定相続分であん分します。その結果である「法定相続分に応ずる取得金額」に税率を掛けます。実際に各人が取得した財産の価額にも、対象の私道だけの評価額にも、直接税率を掛ける計算ではありません。

参照先(相続税の計算で各人の課税価格を求める段階を確認できます。):国税庁ホームページの「No.4152 相続税の計算」

参照先(実際の取得財産に直接税率を掛けないことを確認できます。/相続税の税率を適用する取得金額の求め方を確認できます。):国税庁ホームページの「No.4155 相続税の税率」

SECTION 12

熊本県内の私道評価を相談するとき、何を伝える?

熊本県内の私道評価・相続税申告のご相談について

熊本県内で相続した土地に私道と思われる部分がある方は、分かっている通行状況と、まだ確認できていない点を分けてお伝えください。例えば、誰が通っていると分かっているか、通り抜けの可否や隣接宅地への専用利用について何が確認待ちかを知らせていただくと、土地の評価に関して何から確かめるかを事務所と一緒に整理できます。

宮伸一税理士事務所は、熊本県内を対象に相続税申告と生前の相続税試算を案内しています。土地の相続税評価では、接道状況、形状、利用状況、法的制限による補正項目を確認するとしています。ただし、対象地の評価区分や価額、個別案件への対応可否は、相談前には決まりません。

相談では、確認済みの使われ方と確認待ちの事項を伝えたうえで、相続税申告に向けてどの評価方法を検討するか、事務所に確認できます。税務上の土地評価についての相談と、所有権や通行権などの法的な判断は分けて考えてください。ご連絡の際は、宮伸一税理士事務所の問い合わせページからお願いします。

参照先(事務所が案内する相続税申告と生前の試算を確認できます。/事務所が土地評価で案内する確認事項を確認できます。):宮伸一税理士事務所ホームページの「相続税申告・生前の相続税試算」

FAQ

よくある質問

「私道」と呼んでいる土地なら、必ず30パーセントで評価しますか?

いいえ。国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」では、不特定多数の者が通る私道の価額は評価せず、隣接宅地への専用通路となる路地状敷地は、その宅地と一体で評価すると示されています。まず誰が通る道なのか、隣接宅地への専用通路なのかを確かめてください。

倍率地域の私道は、今ある固定資産税評価額に倍率と30パーセントを掛ければよいですか?

現時点では判断できません。国税庁ホームページの「No.4622 私道の評価」では、倍率地域で固定資産税評価額に私道であることが考慮されている場合、私道でないものとした固定資産税評価額を基礎にすると示されています。対象地が倍率地域か、評価額に私道の事情が反映されているかを確認してください。

私道部分の評価額が分かれば、その土地にかかる相続税額も計算できますか?

いいえ。国税庁ホームページの「No.4155 相続税の税率」では、実際に取得した財産に直接税率を掛けるのではなく、課税遺産総額を法定相続分であん分した取得金額に相続税の税率を適用すると示されています。まず私道部分の評価を確認し、その後の各人の課税価格の計算は国税庁ホームページの「No.4152 相続税の計算」で確かめてください。

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