熊本県内で税理士への依頼を考え、税務代理権限証書を示されても、契約書と何が違うのか分かりにくいかもしれません。この証書は、税理士または税理士法人が税務代理をする際、その権限を税務官公署に示すための書面です。まず、依頼したい手続の税目や年分等と、証書に記載する代理の対象が合っているかを確かめることが大切です。
証書の対象を確認することと、記帳や申告書の作成をどこまで頼むか、契約がいつまで続くかを決めることは別です。通知を税理士が代理受領するかどうかも、希望と委任内容を照らして確認したい点でしょう。契約前には見積書と契約書を読み、業務範囲・期間・解約条件で分からない点を質問したうえで依頼を判断できます。
SECTION 01
税務代理権限証書は誰に何を示す書面?
税務代理権限証書を示されたら、まず「誰に向けて、何の権限を示す書面か」を確かめてください。税理士または税理士法人が税務代理をする場合、その権限を証する書面を税務官公署に提出する手続があります。提出先に税務代理の権限を示すことが、この書面の目的です。
提出先への権限の明示と、依頼者との契約は別に確認する
依頼者が知りたいのは、証書に関することだけではないはずです。顧問業務を頼むのか、申告に関する業務を頼むのか、いつからどこまで引き受けてもらうのかは、依頼内容と契約条件として確認する必要があります。証書を示されたことをもって、希望する業務がすべて含まれるとは判断できません。
特に、契約期間や更新方法、解約条件は、税務官公署への提出目的からは読み取れません。税務代理の権限を示す書面として確認したうえで、担当業務や契約上の条件は個別の見積書・契約書に照らして確かめると、二つの役割を混同せずに済みます。
参照先(税務代理の権限を示す書面の提出目的を確認できます。):国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」
SECTION 02
税務代理として依頼する行為は何か?
税務代理として依頼する行為を考える際は、単に「税金のことを任せる」と捉えず、税務官公署に対して何をしてもらいたいかを明らかにします。税理士業務としての税務代理には、申告等について代理・代行することや、申告等、税務官公署の調査・処分に関して同官公署へする主張・陳述を代理・代行することが含まれます。
相手先と行為を分けて考える
例えば、申告に関する代理を希望するのか、調査に関して税務官公署へ主張・陳述をする場面まで想定しているのかでは、確認したい内容が異なります。まだ想定できない行為まで含まれると決めつけず、現時点で依頼したい税務手続と、後から必要になった場合に改めて確認したい行為を分けて伝えるとよいでしょう。
国税庁ホームページの「2 税理士の業務」は、税務代理を、税務書類の作成にとどまる行為とは区別しています。したがって、申告書を作ってもらう希望と、税務官公署に対する代理・代行の希望は同じ言葉で済ませないことが大切です。どの行為を個別に引き受けてもらうかは、依頼内容と契約で確かめます。
参照先(税務代理に含まれる行為を確認できます。):国税庁ホームページの「2 税理士の業務」
SECTION 03
申告書の作成も頼むなら何を確認する?
申告書を作ってもらいたい場合は、「税務代理権限証書があるから作成も依頼済み」とは考えず、申告書等の作成を頼むことを明確に伝えます。税務書類の作成とは、税務官公署に対する申告等に係る申告書等を作成する税理士業務です。税務官公署に対して行為を代理・代行することとは、確認する業務の内容が異なります。
作成してほしい書類を依頼内容として確かめる
法人の申告を考えている方も、個人事業主として申告を考えている方も、まず何の申告について書類の作成を希望するのかを伝えると、話が具体的になります。「申告に関することを頼みたい」という言い方だけでは、書類の作成を指すのか、税務官公署に対する代理まで希望するのかが分かれます。
国税庁ホームページの「2 税理士の業務」では、申告等に係る申告書等の作成を税務書類の作成として示しています。依頼する際は、作成してほしい書類と、作成以外に求める行為を分けて確認してください。証書の有無だけから申告書作成の受任範囲を判断せず、個別の依頼内容で確かめることが必要です。
参照先(申告書等の作成がどの業務に当たるかを確認できます。):国税庁ホームページの「2 税理士の業務」
SECTION 04
税務相談は代理や書類作成と同じ依頼になる?
税額の計算について質問したいとき、その希望を代理や書類作成の依頼と同じものとして扱わず、相談したい内容を伝えます。税理士業務としての税務相談には、税務官公署に対する申告等や申告書等の作成に関し、課税標準等の計算について相談に応じることが含まれます。課税標準等とは、税額の計算の前提となる金額などを指す言葉です。
質問したいことと、任せたい行為を区別する
例えば、申告書等を作成するにあたり計算について質問したいのか、計算について相談したうえで申告書等の作成も依頼したいのかを分けて伝えると、希望が伝わりやすくなります。相談への回答を求めることと、書類を作成してもらうことは、依頼内容を確認する際の異なる項目です。
国税庁ホームページの「2 税理士の業務」では、税務相談を税務代理・税務書類の作成と分けて示しています。個別の契約で相談、代理、作成のどこまでを依頼するかは、希望する内容を示して確かめてください。質問したい事項がまだ定まらない場合も、何の申告や書類作成に関する相談かを先に伝えると、確認する対象を絞れます。
参照先(税務相談に含まれる内容を確認できます。):国税庁ホームページの「2 税理士の業務」
SECTION 05
税務代理権限証書はいつ提出する手続?
税務代理権限証書をいつ提出するのか気になったら、公表されている手続の案内と、自分の依頼についての予定を分けて考えます。国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」では、税務代理の権限を示す書面の提出時期を「随時」と案内しています。これは手続上の提出時期についての案内です。
「随時」から個別の予定日は決められない
「随時」と記されていても、自分の案件でいつ提出されるかが決まったことにはなりません。税務代理を依頼する予定があるなら、どの案件について提出を予定しているか、提出時期をいつごろと見込んでいるかを、担当する税理士に直接確かめる必要があります。確認した予定は、手続の一般的な案内とは分けて受け止めてください。
契約の開始日についても、書面の提出時期の記載だけから推定しないことが大切です。いつから業務を頼むのかは、提出予定とは別に、個別の契約条件として確かめます。提出について質問する際に契約開始の希望も伝えれば、二つの日付を混同せずに確認できます。
参照先(権限を示す書面の提出時期を確認できます。):国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」
SECTION 06
e-Taxと書面提出では何を確かめる?
提出方法を確認するときは、e-Taxを想定しているのか、書面での提出を想定しているのかを尋ねます。国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」では、税務代理の権限を示す書面についてe-Taxでの提出を案内しています。一方、書面を作成し、持参または送付により提出することもできるとされています。
利用できる方法と、実際に採る方法は分ける
書面での持参・送付も可能という案内は、自分の案件で書面提出になることを意味しません。同様に、e-Taxの案内があるだけで、担当する税理士がその方法で提出すると決まるわけでもありません。まず予定している提出方法を確認し、まだ決まっていなければ、いつ確認できるかを尋ねるとよいでしょう。
提出方法について聞くときは、「e-Taxで提出する予定か」「書面なら持参と送付のどちらを想定しているか」と、方法を区別して確かめられます。この確認は税務官公署への提出方法についてのものであり、依頼者との契約内容を確定するものではありません。書面提出を予定する場合には、その提出日に用いる書面についても担当者に確認してください。
参照先(権限を示す書面の提出方法を確認できます。):国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」
SECTION 07
書面で提出する証書の様式はいつのもの?
税務代理権限証書を税理士が書面で提出する場合、提出日によって確認する様式が異なります。令和8年9月24日以降の書面提出には、国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」で同日以降の書面提出用として案内されている様式を使用します。証書を持参または送付する予定なら、作成時ではなく提出時の日付を踏まえて、使う様式を税理士に確認するとよいでしょう。
書面提出の日付と提出方法を分けて確認
この案内は、令和8年9月24日以降に書面で提出する場合のものです。e-Taxによる提出全般に、同じ書面様式の使用条件が当てはまるわけではありません。依頼前に証書の案を見せてもらうときは、どの方法で提出する予定かを先に尋ねると、様式についての確認がしやすくなります。
参照先(書面提出時に使用する様式と対象日を確認できます。):国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」
SECTION 08
電子通知の代理受領はどの対象に結び付く?
電子通知を税理士がe-Taxで代理受領することを委任する場合は、受領を希望する通知と、税務代理の対象として証書に記載する税目・年分等を結び付けて確認します。国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」は、掲載された対象通知について代理受領を委任する場合に、証書の「税務代理の対象となる書類の受領に関する事項」に記載し、e-Taxで提出するよう案内しています。
受け取りたい通知から対象を確かめる
例えば、電子通知の受け取りを希望するときは、まずどの通知を想定しているかを税理士に伝え、その通知が掲載された対象に当たるか、記載予定の税目・年分等に係るものかを確かめます。証書に受領に関する事項を書くことは、税務官公署から届くすべての書類を代理受領できるという意味ではありません。個別案件で電子通知の代理受領を委任するかどうかも、記載前に確認が必要です。
参照先(電子通知の代理受領を委任する場合の記載対象を確認できます。):国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」
SECTION 09
書面の通知もすべて税理士が受け取る?
いいえ。書面による通知書等の代理受領は、税務官公署からの書面すべてを対象とするものではありません。国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」では、実地調査の結果として納税者に通知する書類等が対象とされています。電子通知の代理受領を希望する場合とは対象を分け、どの書類の受け取りについて話しているのかを税理士と確かめてください。
また、実地調査の結果を通知する書類等について代理受領を希望しても、各国税局・各税務署の実情に応じて、納税者の納税地宛てに送付される場合があります。税理士による受け取りを希望したからといって、送付先が必ず税理士になるわけではありません。希望する受領方法を伝える際には、納税者宛てに届く可能性も踏まえ、どの通知を想定しているかを具体的に確認することが大切です。
参照先(書面による代理受領の対象となる通知を確認できます。/書面通知が納税者宛てに送付される場合を確認できます。):国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」
SECTION 10
記帳は代行と指導のどちらを希望する?
通知の受け取りとは別に、日々の記帳を誰が担当するかは顧問業務の内容として確認します。宮伸一税理士事務所ホームページの「法人・個人事業主様向け 顧問業務・決算申告」では、法人・個人事業主向けに記帳代行と記帳指導のプランが案内されています。領収書・請求書の整理から仕訳入力まで依頼したいのか、自分で入力した内容の確認・指導を希望するのかで、伝えるべき担当範囲が変わります。
相談時には、現在は誰が入力しているか、今後はどこまで自分で行いたいかを伝えると、希望するプランを話し合いやすくなります。二つのプランが案内されていることと、個別の契約に両方が含まれることは別です。希望した業務が契約上どの範囲まで含まれるかは、税務代理権限証書の記載だけで判断せず、個別の見積書・契約書で確認してください。
参照先(記帳を依頼する場合の業務の選択肢を確認できます。):宮伸一税理士事務所ホームページの「法人・個人事業主様向け 顧問業務・決算申告」
SECTION 11
顧問・決算申告の見積りに何を伝える?
顧問・決算申告の見積りを相談する際は、業種や現在の記帳状況とともに、仕訳数、年商、希望する訪問頻度、記帳を代行と指導のどちらで希望するかを伝えるとよいでしょう。宮伸一税理士事務所ホームページの「法人・個人事業主様向け 顧問業務・決算申告」では、これらが顧問料・決算申告料の変動要素として案内されています。掲載されている料金事例は目安であり、自社や自身の個別見積額ではありません。
見積額と契約条件は別々に確かめる
同事務所の法人・個人事業主向け顧問業務では、ヒアリング後に見積書を作成・確認し、契約書の作成・締結を経て業務を開始する流れが案内されています。見積書では希望業務と費用を照らし、契約期間、更新方法、解約条件は個別の契約書で確かめてください。この流れや税務代理権限証書から、それらの契約条件が一律に決まるわけではありません。
参照先(顧問料と決算申告料が変わる要素を確認できます。/見積りから契約・業務開始までの順序を確認できます。):宮伸一税理士事務所ホームページの「法人・個人事業主様向け 顧問業務・決算申告」
SECTION 12
熊本県内から依頼前の疑問をどう伝える?
宮伸一税理士事務所は、熊本県内の顧客に限定して対応すると案内しています。熊本県内で依頼を検討している法人・個人事業主は、まず所在地と現在の状況を伝え、相談したい業務を整理しておくとよいでしょう。対象地域に当たることだけで、個別案件の受任が決まるわけではありません。
同事務所のお問い合わせフォームでは、「顧問・決算申告について」「確定申告・年末調整について」などから相談の種類を選べます。記帳代行・記帳指導など希望する業務を伝える際は、証書に記載したい税務代理の対象や通知の受領についての希望と、見積書・契約書で質問したい料金や期間などの条件を分けて伝えてください。フォームで種類を選ぶことは、希望業務の受任が決まることではありません。
ご連絡の際は、宮伸一税理士事務所の問い合わせページからお願いします。手元で分かる記帳状況や希望する担当範囲を知らせ、証書の対象と、見積書・契約書で確かめたいことのうち、何から確認するかを事務所と一緒に整理できます。
参照先(相談の対象地域を確認できます。/問い合わせ時に選べる相談内容を確認できます。):宮伸一税理士事務所ホームページの「お問い合わせ」
FAQ
よくある質問
税務代理権限証書があれば、記帳代行も契約済みと考えてよいですか?
いいえ。証書は税務代理の権限を税務官公署に示すための書面で、宮伸一税理士事務所が案内する記帳代行と記帳指導のどちらを依頼するかは、個別の契約内容で確かめる必要があります。希望する記帳方法を伝え、見積書と契約書で担当範囲を確認してください。
税理士への電子通知の代理受領を希望すれば、税務署からの通知はすべて税理士に届きますか?
いいえ。e-Taxによる代理受領を委任する場合でも、証書に記載した税目・年分等に係る対象通知について確認する取扱いです。どの通知を委任するのかを確かめ、書面通知については、代理受領を希望しても納税者の納税地宛てに送付される場合があることも確認してください。
契約期間や解約条件が分からなくても、問い合わせの段階で質問できますか?
はい。宮伸一税理士事務所は、顧問業務についてヒアリングと見積書の確認を経て契約書を締結する流れを案内しています。希望する業務と、期間・解約条件について分からない点を伝え、個別の見積書・契約書を確認してから依頼を判断してください。
運営者
宮伸一税理士事務所