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合志市の税理士 宮伸一税理士事務所のお役立ち情報

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熊本の所得税の予定納税|準備したい帳簿と資料

法人・個人事業主の税務

前年の確定申告で納めた所得税がある程度の金額になった個人事業主の方には、夏の前に税務署から「予定納税額の通知」が届くことがあります。通知を受け取って初めて、確定申告の前に所得税の一部を納める仕組みがあると知る方も少なくありません。

予定納税は、前年分の実績をもとに計算した金額を、7月と11月に分けて先に納める制度です。今年の売上が前年より大きく落ちている場合などには、減額を申請できる場合もあります。そのとき必要になるのが、今年の所得の見込みを示すための帳簿と資料です。

熊本で事業を営む方が確認する内容も、国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」、国税庁ホームページの「A1-3 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」、国税庁ホームページの「No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」に掲載されている全国共通の内容です。

この記事では、三つのページに書かれている範囲に限って予定納税の仕組みと期限を整理し、納付や減額申請に向けて準備したい帳簿と資料を順に並べます。減額できるかどうかや見積額の計算は個別の事情で変わるため、結論は税理士と一緒に確かめるものとして読み進めてください。

SECTION 01

所得税の予定納税の仕組み

国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」では、予定納税を、その年の5月15日現在において確定している前年分の所得金額や税額などを基に計算した金額(予定納税基準額)が15万円以上となる方について、その年の所得税および復興特別所得税の一部をあらかじめ納付しなければならないとされている制度と説明しています。目的は、一時に税金を納付した場合の負担感を緩和することや、国の歳入を平準化することとされています。

同じページでは、翌年の確定申告において、確定申告書で計算した税額から予定納税額を差し引くことで、税額の過不足分を精算することになると書かれています。確定申告で差し引くのは予定納税額であり、実際に納付が済んでいるかどうかは、それとは別に確かめる必要があります。

このため、予定納税は「通知が届いたら納めれば終わり」の手続ではありません。納付した記録を翌年の確定申告まで残しておくこと、今年の所得の見込みが前年と大きく違う場合に減額申請を検討することが、帳簿と資料の準備につながります。

参照先:国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」

SECTION 02

予定納税基準額の決まり方

国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」では、予定納税基準額は、原則として、その年の5月15日現在で確定している前年分の申告納税額がそのまま予定納税基準額となるとされています。

ただし、次のいずれかに該当する場合は、計算の仕方が変わります。

  1. 01

    前年分の所得金額のうちに、山林所得、退職所得等の分離課税の所得(分離課税の上場株式等の配当所得等を除く)および譲渡所得、一時所得、雑所得、平均課税を受けた臨時所得の金額(除外所得の金額)が含まれている場合

  2. 02

    前年分の所得税について外国税額控除の適用を受けている場合

  3. 03

    前年分の所得税について災害減免法の規定の適用を受けている場合

これらに該当する場合は、除外所得の金額がなかったものとみなすなどして計算した所得税額から源泉徴収税額を控除した金額と、その復興特別所得税額の合計額が予定納税基準額になるとされています。

前年に一時的な所得があった年の見方

前年に土地の譲渡や一時所得などがあった場合、前年分の申告納税額だけを見て予定納税の金額を想像すると、通知の金額と食い違うことがあります。前年分の申告書の控えを見て、どのような所得が含まれていたかを確かめておくと、通知の内容を理解しやすくなります。

参照先:国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」

SECTION 03

通知の時期と第1期・第2期の納期

国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」では、予定納税基準額が15万円以上になる方は予定納税が必要になり、予定納税額は、所轄の税務署長からその年の6月15日までに、書面またはe-Taxによる通知で通知されるとされています。

納付は、原則として予定納税基準額の3分の1の金額を、第1期分および第2期分として2回納付することとされています。納期は次のとおりです。

  1. 01

    第1期分

    その年の7月1日から7月31日まで

  2. 02

    第2期分

    その年の11月1日から11月30日まで

納期限が土曜日、日曜日、国民の祝日・休日の場合は、その翌日が納期限となります。また、特別農業所得者の方の予定納税額は、予定納税基準額の2分の1の金額を、第2期分として1回のみ納付することとされています。

窓口で納める場合の日程

同じページでは、土・日・祝日等は金融機関および税務署窓口での納付はできないと注意されています。窓口で納める場合は、11月の納期の中でも平日に納める日を決めておくと安心です。振替納税を利用している場合は、引落しの日に口座の残高が足りているかを確かめておきます。

参照先:国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」

SECTION 04

予定納税を納期限までに納めないと延滞税はかかりますか

はい。国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」では、予定納税額の納付が期限に遅れた場合、あるいは振替納税をご利用の方の残高不足等により引き落とされなかった場合は、それぞれの期限の翌日から納付される日まで延滞税がかかるとされています。

同じページには、令和8年分の延滞税の割合も掲載されています。第2期分(11月)については、令和8年12月1日から同年12月31日までに納付する場合は年2.8%とされ、それ以後の期間は別の割合になると示されています。第1期分(7月)についても、納付日ごとの割合が掲載されています。

延滞税は、納付が遅れた日数に応じて生じるものです。資金繰りの都合で納付が難しい場合は、期限を過ぎてから考えるのではなく、通知が届いた段階で、今年の所得の見込みと手元資金を確かめ、減額申請を検討できる状況かどうかを早めに整理しておくことが大切です。

参照先:国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」

SECTION 05

予定納税額の減額を申請できる場合

国税庁ホームページの「A1-3 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」では、予定納税の義務のある方が、廃業、休業又は業況不振等により、その年6月30日の現況による申告納税見積額が予定納税基準額に満たないと見込まれる場合や、その年10月31日の現況による申告納税見積額が既に受けている減額の承認に係る申告納税見積額に満たないと見込まれる場合に、予定納税額の減額を求める手続と説明しています。

同じページでは、例えば次のような場合で、本年分の申告納税見積額が、税務署から通知された予定納税基準額よりも少なくなると見込まれるときは、減額を申請することができるとされています。

  1. 01

    廃業や休業、失業をした場合

  2. 02

    業況不振などのため、本年分の所得が前年分の所得よりも明らかに少なくなると見込まれる場合

  3. 03

    災害や盗難、横領により事業用資産や山林に損害を受けた場合

  4. 04

    多額の医療費の支出や扶養控除の対象となる人の増加などにより、本年分の所得控除額や税額控除額が前年分と比較して増加する場合

これら以外の場合でも、特殊な事情が生じたことにより、予定納税額の減額を申請することができる場合があるとされています。

参照先:国税庁ホームページの「A1-3 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」

SECTION 06

11月の減額申請の提出時期と提出方法

国税庁ホームページの「A1-3 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」では、提出時期が次のように分けられています。

  1. 01

    第1期分及び第2期分の減額申請

    その年の7月1日から7月15日まで

  2. 02

    第2期分のみの減額申請及び特別農業所得者の減額申請

    その年の11月1日から11月15日まで

提出期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は、これらの日の翌日が期限となるとされています。令和8年の暦では11月15日が日曜日に当たるため、この取扱いに沿うと翌日の11月16日(月)が期限になります。実際に提出する際は、所轄の税務署で期限を確かめてください。

提出方法と提出先

同じページでは、パソコンからe-Taxソフトで申請書を作成の上、e-Taxにより提出するよう案内されており、書面で申請書を作成の上、持参又は送付により提出することもできるとされています。提出先は、納税地を所轄する税務署長です。様式として、令和8年分の「予定納税額の7月(11月)減額申請書」と記載要領が掲載されています。

11月の減額申請は提出できる期間が短く、第2期分の納期より先に締め切られます。10月末までの帳簿が整っていないと見積額を出すことが難しくなるため、11月に入る前に帳簿の記帳を済ませておくことが準備の中心になります。

参照先:国税庁ホームページの「A1-3 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」

SECTION 07

減額申請に添える書類と申告納税見積額の考え方

国税庁ホームページの「A1-3 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」では、添付書類として、申告納税見積額の計算の基礎となる事実を記載した書類を提出するよう案内されています。減額申請は、今年の所得がどの程度になりそうかを、事実に基づいて示す手続だということです。

同じページには、見積額の計算について注意すべき点も書かれています。

  1. 01

    その年の税制改正があった場合には、改正後の税法を基として計算する

  2. 02

    申告納税見積額は、復興特別所得税額(所得税額の2.1%)を含めて計算する

  3. 03

    令和8年度税制改正における基礎控除の見直しは、申告納税見積額の計算上、考慮されない。所得控除額が前年分と比較して増加する場合にも含まれない

国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」でも、令和8年度税制改正における基礎控除の見直しは予定納税額の計算上考慮されておらず、確定申告の際に考慮され、最終的な年間の所得税額において精算されると書かれています。基礎控除の見直しだけを理由に減額申請ができるわけではない点は、取り違えやすいところです。

参照先:国税庁ホームページの「A1-3 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」/国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」

SECTION 08

申告納税見積額の基礎になる帳簿の記帳と保存

減額申請で示す見積額は、今年の収入と経費の状況から組み立てることになります。その土台になるのが日々の帳簿です。国税庁ホームページの「No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」では、1年間に生じた所得金額を正しく計算し申告するためには、収入金額や必要経費に関する日々の取引の状況を記帳し、取引に伴い作成したり受け取ったりした書類を保存しておく必要があると説明しています。青色申告者には一定の要件を備えた帳簿書類の備付け等が定められていますが、白色申告者にも記帳制度や記録保存制度が設けられています。

帳簿に記載する事項

同じページでは、不動産所得、事業所得または山林所得のある方が記帳する必要があり、売上げなどの収入金額、仕入れや経費に関する事項について、取引の年月日、相手方の名称、金額、日々の売上げ・仕入れ・経費の金額等を帳簿に記載するとされています。日々の合計金額のみをまとめて記載するなど、簡易な方法で記載してもよいとされています。

帳簿と書類の保存期間

同じページでは、収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)は7年、業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿)は5年、決算に関して作成した棚卸表その他の書類は5年、業務に関して作成し又は受領した請求書、納品書、送り状、領収書などの書類は5年の保存が必要とされています。

参照先:国税庁ホームページの「No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度」

SECTION 09

前年分の申告書と予定納税の通知書をそろえる

今年の帳簿とあわせて手元にそろえておきたいのが、前年分の資料です。予定納税基準額は前年分の申告納税額などを基に計算されるため、通知の金額がどこから来ているかを確かめるには、前年分の資料が欠かせません。準備したい資料は次のとおりです。

  1. 01

    前年分の確定申告書と、収支内訳書または青色申告決算書の控え

  2. 02

    税務署からの予定納税額の通知(書面またはe-Taxで受け取ったもの)

  3. 03

    今年の1月から直近の月までの帳簿と、月ごとの売上・経費の合計

  4. 04

    前年と比べて大きく減った売上や増えた経費について、その理由が分かる契約書・請求書などの書類

  5. 05

    医療費の領収書や、扶養する家族が増えたことが分かる資料など、所得控除の増加に関わる書類

国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」では、税務代理権限証書に記載することで、税理士がe-Taxにより代理受領できる電子通知として、予定納税額の通知と、予定納税額の減額申請に係る承認又は却下の通知が挙げられています。税理士に申告を依頼している場合は、通知をどちらが受け取るかを確かめておくと、資料の受け渡しがスムーズになります。

参照先:国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」/国税庁ホームページの「H2-1 税務代理の権限の明示」

SECTION 10

確定申告での精算に向けた納付記録の保管

国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」では、翌年の確定申告において、確定申告書で計算した税額から予定納税額を差し引くことで、税額の過不足分を精算するとされています。確定申告で差し引く予定納税額は、通知された金額、減額の承認を受けた場合は承認後の金額です。これとは別に、第1期分と第2期分を実際にいつ、いくら納めたかの記録をそろえ、未納の分がないかを確かめておきます。通知・減額承認後の予定納税額と納付済みの額に違いがあれば、税理士に共有してください。

納付の記録としては、窓口で納めた場合の領収証書、振替納税の引落しが分かる通帳の記録、e-Taxなどで納付した場合の記録が考えられます。11月に減額申請をした場合は、減額の承認通知に記載された第2期分の予定納税額と、実際の納付記録を照合します。

参照先:国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」

SECTION 11

予定納税の減額や納付の相談で伝えたい今年の売上と経費の状況

予定納税の減額を申請するかどうか、納付をどう進めるかを相談する際は、前年分と今年の見込みを並べて比べられる情報があると、判断に必要な確認を早く進められます。次のような情報を、分かる範囲で伝えてください。

  1. 01

    事業の内容と、青色申告か白色申告か

  2. 02

    前年分の確定申告書の控えと、届いた予定納税額の通知

  3. 03

    今年の月ごとの売上と経費の合計、前年同時期との違い

  4. 04

    売上が減った理由や、休業・廃業の予定など、今年の事業の変化

  5. 05

    医療費の支出や家族の状況の変化など、所得控除に関わる事情

  6. 06

    帳簿の付け方と、請求書・領収書の保管の状況

帳簿が途中までしか付いていない場合でも相談はできます。どの月の記帳を先に済ませ、見積額をいつまでに出すかを、減額申請の期限から逆算して一緒に決めていくことが相談の目的になります。ご連絡の際は、宮伸一税理士事務所の問い合わせページからお願いします。

参照先:宮伸一税理士事務所ホームページの「法人・個人事業主様向け 顧問業務・決算申告」

SECTION 12

まとめ:予定納税は今年の帳簿と前年の資料を並べて確かめる

所得税の予定納税は、5月15日現在で確定している前年分の実績をもとにした予定納税基準額が15万円以上の方が、原則としてその3分の1ずつを7月と11月に納める制度です(特別農業所得者は2分の1を11月に1回)。納付が遅れると期限の翌日から延滞税がかかり、翌年の確定申告では予定納税額を差し引いて税額の過不足を精算します。

今年の所得が前年より明らかに少なくなる見込みの場合などは、減額申請を検討できます。第2期分のみの減額申請は11月1日から11月15日まで、令和8年は11月15日が日曜日のため11月16日(月)までと期間が短く、見積額の基礎となる事実を書類で示す必要があります。日々の帳簿を記帳し、前年分の申告書と通知書、納付の記録をそろえておくことが、どの手続にも共通する準備です。

宮伸一税理士事務所の個人事業主の顧問・確定申告のご相談について

熊本県内で事業を営む個人事業主や法人の方からの、確定申告、決算申告、年末調整、顧問業務のご相談は、宮伸一税理士事務所の所長税理士が直接担当します。予定納税の減額申請や確定申告での精算をどのように進められるかは、帳簿と前年分の資料を拝見したうえでご案内します。日々の記帳や申告の進め方を見直したい方は、顧問業務のページで事務所の対応をご確認ください。

参照先:宮伸一税理士事務所ホームページの「法人・個人事業主様向け 顧問業務・決算申告」

FAQ

よくある質問

予定納税額は、確定申告で差し引かれますか

はい。国税庁ホームページの「No.2040 予定納税」では、翌年の確定申告において、確定申告書で計算した税額から予定納税額を差し引くことで、税額の過不足分を精算することになるとされています。

第2期分だけの減額申請はいつまでに出しますか

国税庁ホームページの「A1-3 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」では、第2期分のみの減額申請は、その年の11月1日から11月15日までに提出するとされています。期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は翌日が期限となるため、令和8年は11月16日(月)までです。

令和8年度の基礎控除の見直しを理由に、予定納税額を減額できますか

いいえ。国税庁ホームページの「A1-3 所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続」では、令和8年度税制改正における基礎控除の見直しは申告納税見積額の計算上考慮されないとされています。見直しは確定申告の際に考慮されます。

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